お勧めのコーカサス本紹介「世界の民話20―コーカサス」

こんにちは★

宵宮エメです。

しばらくの間、毎週2-3回は東欧関係の書籍をネタバレをしすぎない程度の書評を書きます。

ちなみにプロパガンダや忖度は嫌いなので、私自身の率直な感想です。


今回紹介するのは


です。


正確には「世界の民話」の20巻目がコーカサスです。

余談ですが、1999年に新装版が出版されていますが。

「世界の民話」シリーズはメジャーな地域からマイナーな地域の民話を集めた全集です。
本ブログの趣旨はコーカサスを中心とした東欧&旧ソ連地域の文化紹介なので、4&5巻の「東欧」16巻の「クロアチア・アルバニア」21「モンゴル・シベリア」27「ウクライナ」33「リトアニア」37「東シベリア」あたりが該当しますね。

全37巻で、大きめの図書館には所蔵されていることも多いので、読むだけでしたら意外と手に取りやすいです。
ただし、もし購入したい場合は、巻によってはプレミア価格になっているので注意です。
20巻については2023年12月22日時点では、まだそれなりの価格です。
https://amzn.asia/d/4t5EX93

さて「世界の民話20―コーカサス」について紹介&ブックレビューに入ります。

タイトルの通りコーカサスの民話を集めたものです。
主に北コーカサス&グルジア/ジョージアの民話が多いで、アゼルバイジャンやアルメニアの民話がないのがちょっと残念です。
ただし、オセチアの民話も含まれるので、≠コーカサス諸語の民話です。
一応補足すると、オセチア/オセット語はインドヨーロッパ語族イラン語派東イラン語群の言語で、コーカサス諸語とは文法などが全然違います。

特に印象的だった話がいくつかあります。


① オセチア神話の「月」
→ヤンデレ妹に食われそうになって逃げる兄が嫁(多分太陽)に助けを求めた結果、彼は月なって妹に食われる>欠け、嫁に癒してもらう>満ち になった…というぶっ飛んだ話です。
解説によると、この手の話はハンガリー~日本にかけてあるとか何とか。
ちなみに「食われる」は性的な意味(笑)ではありません。

②ジョージア民話「領主と悪魔」
どけちな領主が欲張った結果、悪魔にたぶらかされ、双子の子供を奪われそうになる話。
恐ろしいのは双子の子供が悪魔から逃げ出したものの、妹の方が成人した後に悪魔に惚れてしまい、



…という殺戮エンドを迎えてしまうことです。

ちなみにこの兄妹も含め、主要登場人物が個性的です。
この話を元ネタにした東方ゆっくり動画(解説あり)がニコニコ動画にあるので、気になる方は視聴してもいいかもしれません。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31133783
ちなみに↑の動画投稿主はコーカサスを含め、東欧関係の動画を多くアップしていました(現在動画投稿活動を休止中)


もし気になる方がいたら読んでみてね★

…ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

【参考文献】
・小沢俊夫編著(1978)「世界の民話」20

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です