お勧めのコーカサス本紹介「コーカサスと中央アジアの人間形成――発達文化の比較教育研究」

こんにちは★

宵宮エメです。

しばらくの間、毎週2-3回は東欧関係の書籍をネタバレをしすぎない程度の書評を書きます。

ちなみにプロパガンダや忖度は嫌いなので、私自身の率直な感想です。

今回紹介するのは

です。
https://amzn.asia/d/iFMR9n3

ヨーロッパ側ではない、旧ソ連地域の比較教育についてまとめた本ですね。

21世紀におけるコーカサス(南のみ)と中央アジアの教育について書かれたです。
このような情報を日本語で知れるのはある意味貴重です。
※実際、私は修士論文で南コーカサスの教育関係について結構調べたのですが、本書が大変役立ちました。ありがとうございます。


ただし出版されたのが2012年なので、2024年の現在とは違うとこともあるかもしれません。

感想を端的に述べますと、客観的な数字などで表し、これらの地域の社会をイメージが変化する可能性があります。
ウクライナ侵攻以降はロシア以外の旧ソ連地域(主にウクライナやジョージア)に注目されてつつありますが、紛争関係及び観光以外でこれらの地域の情報を得られるのは、よいことです。

とはいえソ連崩壊以降、これらの地域は暗いイメージがあったのも事実で、予想以上に経済的発達や明るさが見えるのも◎です。

また意外だったことは、予想以上に各国の国語力&話者が増え、以前の公用語だったロシア語の地位が落ちていることです。
私は2016年にジョージアに渡航しましたが、現地の(特にジョージア語母語話者で両親もジョージア人だった場合)若者はロシア語ができない人も多く、英語の方が通じました。
2024年時点で、ロシア語は選択科目の一つであり、ソ連及びソ連崩壊直後のジョージアの教育事情とは異なり、必修科目ではないのです。

またこちらは伝聞なので、私自身が見たわけではないですが、上と同様のことは中央アジア諸国でも見られるとのことです。


そのため今後これらの地域へ行く時に、ロシア語だけできてもいけない場合が増えると考えられます。

個人的に気になるのは、今までロシア語で生活してきたマイノリティ住人が生活し辛くならないかですが…。

コーカサス&中央アジアの教育について関心がある方にお勧めです。

もし気になるなら、読んでみてね★

【参考文献】

・関啓子(2012)「コーカサスと中央アジアの人間形成―発達文化の比較教育研究」明石書店


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